1-Wireソフトウェア認証SDK


1-Wire®ソフトウェア認証キットは、ソフトウェア・プログラムのセキュリティ確保を助け、ライセンス管理とユーザ検証サービスを提供することに特化して設計されたソフトウェア開発キット(SDK)です。このSDKには、広く使われている1-Wireパブリック・ドメイン・キットのソフトウェア・ライブラリを基にしたソフトウェア認証ライブラリと、必要なすべてのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)が含まれています。このソフトウェア認証ライブラリは、アプリケーション開発者のカスタム・ソフトウェアに組み込んで配布することができます。このライブラリは、iButton®と通信を行って認証サービスを提供します。このサービスは、通信対象のiButtonを特定のエンド・ユーザおよび/または有効なソフトウェア・ライセンスを表すハードウェア・トークンとして認証し、不正使用を防いでソフトウェア・プライバシーを保護します。複数の1-Wireアダプタ、USBポート(DS9490B)、パラレル・ポート(DS1410E)、またはシリアル・ポート(DS1411)を対象のiButtonとともに使用して、ソフトウェアのセキュリティを確保することができます(これはセキュリティ・ドングルとも呼ばれます)。

このSDKには、様々なiButtonデバイスでソフトウェア・ライブラリを使用する方法を示す、いくつかのサンプル・プログラムとそのソース・コードが含まれています。ダウンロードできるSDKには2つのバージョンがあります。1つは32ビットのWindows Vista®、Windows® XP、およびWindows Server 2003用にビルドされたサンプル・プログラムが付属するバージョンで、もう1つは64ビットのWindows Vista x64、Windows XP x64、およびWindows Server 2003 x64用にビルドされたサンプル・プログラムが付属するバージョンです。ただしこのSDKは、1-Wireパブリック・ドメイン・キットがサポートするあらゆるプラットフォーム用にビルドできます(必要なリンク・ファイルを使用)。


バージョン3.11ベータ2をダウンロード


バージョン2.00をダウンロード

このソフトウェア認証APIは最も単純な使用シナリオに基づくもので、既存のソフトウェア・コードに簡単に組み込めるように設計されています。このAPIは3つの主要サービスを提供します。

  • デバイスの初期化
  • デバイスの認証
  • デバイスのクリア(これによりシステムの有効部分ではなくなります)

ソフトウェア認証セキュリティ・ハードウェア

X+

ソフトウェア認証SDKにはいくつかの1-Wireアダプタ(iButtonリーダ)を使用できますが、ソフトウェア・セキュリティ・デバイス(ドングル)に使用するのはiButtonを保持するアダプタだけにすることを推奨します。したがって、セキュリティ・デバイスをビルドする場合、開発者に求められるのは、iButtonを初期化してそれを1-Wireアダプタ内に安全な形で配置し、それをソフトウェアとともに出荷することだけです。

セキュリティ・デバイス(ドングル)に推奨される1-Wireアダプタ

1-Wireアダプタ 写真 内容
DS9490B software-authorization-sdk-1 64ビット・アドレス内蔵のUSBシングルポートiButtonホルダ。キー・フォブとしても使用可能。
DS1411-009 software-authorization-sdk-2 64ビット・アドレス内蔵のシリアル・ポートiButtonホルダ。
DS1410E-001 software-authorization-sdk-3 64ビット・アドレス内蔵のパラレル・ポートiButtonホルダ。最大2個のiButtonsを保持。

*iButtonの初期化には、DS1402D-DR8 RJ11 Blue Dotと組み合わせたDS9490R(USB)またはDS9097U-009(シリアル)など、1本のRJ11ケーブルを複数のiButtonレセプタクルに接続できる1-Wireアダプタを推奨します。

サポートされているiButtons/1-Wireデバイス

iButton/1-Wireデバイス 内容
DS1977 32キロバイトの保存が可能なパスワード保護されたEEPROMデバイス。パスワードは書込みと読出しの両方を保護します。
DS1963S SHA、書込み専用8バイト・シークレット8個、および安全なデータ検証用の読出し専用4バイト書込みサイクル・カウンタ8個を内蔵した512バイトNVRAMデバイス。データの書込み保護は、データが改ざんされていないかどうかを示すデジタル署名を使用して行われます。
DS1961S/DS2432 (iButton/チップ)SHAエンジンと、データ検証と書込み保護の両方に使われる書込み専用の8バイト・シークレットを内蔵した128バイトEEPROMデバイス。

バージョン2.00での変更点

X+

すべてが新しくなっています。ソフトウェア認証キットは全面的に書き直されて、改善と簡素化が図られています。すべてのサンプル・プログラムは、認証に使用するデータ・パケットの内容を秘匿するために、トリプルDES暗号化アルゴリズムを使用しています。

1-Wireソフトウェア認証SDKの内容

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  • ソース・コード:サンプル・プログラムとすべてのAPIのソース・コードが提供されており、ダウンロードして参照することができます。
  • Readme:キットには、詳しい説明が書かれたreadme.txtファイルが含まれています。
  • サンプル・プログラム:3つのプログラムとソース・コードが含まれているので、それらをコードの雛型としてコピー・アンド・ペーストして利用できます。

サンプル・プログラム プログラムの内容
SoftAuthInit デバイスを初期化してソフトウェア認証ライブラリに使用するためのサンプル・アプリケーションです。
SoftAuthCheck ソフトウェア認証ライブラリで使用するために初期化したデバイスを認証するサンプル・アプリケーションです。
SoftAuthClear デバイスをクリアして、ソフトウェア認証ライブラリ内で有効なデバイスとして使用できないようにするためのサンプル・アプリケーションです。